アクアエクササイズ(水中運動)のすすめ  健康運動指導士 大方 孝

 水中運動の効果や利点について、(有)アクアヘルスコミュニケーションズの大方孝氏によるコラムを連載致します。これから水中運動をスタートさせようと考えていらっしゃる方、水中運動についてもっと知識を深めたいと考えていらっしゃる方におススメ!!

■はじめに


 『IN AQUA SANA EST』(健康は水の中にある)これは、古代ローマ人が健康的な生活を送るための1つの「知恵」としてアクアパワーを活用していたことを示す言葉です。
 最近では、プールの中を歩いている光景をごく普通に見かけるようになりました。一般的に「水泳」というと、水平に浮いて進む、つまり泳ぐことや競泳を想像します。「水泳はちょっと‥ね」という人にとってプールは、別世界のことですね。しかし、水中ウォーキングや水中体操とったアクアエクササイズ(水中運動)は「泳ぐことが苦手な人」や中高年の方にも気軽に出来る運動で、しかも陸上運動に比べてさまざまな効果が期待出来る運動プログラムです。さらに、運動不足やストレスの解消、メタボの予防に役立つだけでなく、腰痛や膝等の関節疾患や骨粗鬆症などロコモの改善にも効能がある優れものです。
 また、全身を使う有酸素運動として血管を活性化させるので老化を予防し若さを保つ効果が大きいと言われています。アクアエクササイズは、「水の持つ特性を利用し、水の中で行う運動をスポーツとして楽しみ、健康増進や体力づくり、運動療法(機能改善・動作改善・予防運動)にも役立てよう」とするものです。このように、アクアエクササイズは、水を幅広く応用した水中運動と水治療法も含んだ総合的な水と人間の係わり方を示す考え方なのです。


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■水の物理的性質と効果


 水中運動では、水の物理的性質の影響を強く受けるため、陸上運動にはないさまざまな効果が期待できます。この水には物理的特性(浮力・水圧・抵抗・水温)があり、これらの物理的特性を有効に活用することで陸上とは異なった効果的なトレーニングの設定が可能となります。
 @浮力→関節にかかる負担が減少。関節の可動域が拡大
水中では、浮力が働くため足首や膝・腰などの関節にかかる負担が減少します。肩まで沈んで立った状態では体重は陸上の10分の1程度に軽減されます。また、浮力を利用して水平姿勢で運動することができるので、全身の血液循環を促進する効果もあります。
 A水圧→腹式呼吸により呼吸筋を強化。静脈還流が増大し心臓の負担を軽減
水中では、身体に加わる水圧によって体内の血液循環が良くなります。特に直立姿勢の時は脚部に加わる水圧により静脈の還流が好転して心臓に戻る血液量が増えるために心拍出量がおよそ30%増大します。その結果、心拍数がおよそ10%程度減少するので心臓の負担が軽減されます。また、水中では水圧によって腹部が圧迫されるために自然と腹式呼吸となり呼吸筋が強化され心肺機能が向上します。
 B水温→体温調節機能が向上
水の比熱は空気の23倍と高く、このため水中では体温が激しく奪われるために熱生産反応が活発になり、その結果エネルギー消費量が約30%も増大します。また、水温による寒冷刺激により体温調節機能が向上し、血液の循環もより促進されます。
 C抵抗→負荷量の調節が可能
水の抵抗は投射性面積に比例し、速度の二乗に比例するという特性から、動かす速度や大きさ(面積)を調節することで負荷量を変えることができます。さらに、個人の体力や状況に応じて運動負荷の設定が可能で、しかも縦・横・斜めといった全方位で、抵抗を負荷として活用することが出来ます。
 


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■水中運動の効果


水中運動を定期的に継続的に行うことで次のような効果を得ることができると言われています。
@心肺機能の向上
A血液循環の向上
B筋力強化、筋持久力の向上
Cバランス調整能力の向上
Dストレスへの抵抗力が高まる
E骨を丈夫にする
F関節の可動域を良好に保つ
G生活習慣病の予防(動脈硬化・高血圧・高脂血症・肥満など)
H筋肉の緊張緩和と麻痺筋の改善(再教育)
I自信や意欲を高め、生きる力を養う(生活の質の向上)
 


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ロコモティブシドロームと水中運動(骨・関節・筋肉が衰えていませんか? )


◎キーワード…@超高齢社会の到来。A要介護者の増加。Bロコトレと水中運動
 「ロコモティブ・シンドローム」ってナニ?…骨・関節や筋肉が衰えていませんか?!
運動器症候群:ロコモティブ・シンドローム(locomotive syndrome=以下ロコモ)とは、「運動器の障害」により「要介護になる」リスクの高い状態になることです。日本整形外科学会が、2007年(平成19年)に、新たに提唱しました。メタボリックシンドロームは、心臓や脳血管などの「内臓の病気」で「健康寿命」が短くなり「要介護状態」になるのに対し、ロコモでは、「運動器の障害」が原因でおこります。
 日本人の平均寿命は、男性79.3歳、女性86.1歳(2008年)です。寿命が延伸した一方で、多くの中高齢者が何らかの病気や身体の不調を訴えています。特に50歳を過ぎると「腰が痛い」、「膝が痛い」等々、運動器の不調を訴求する人や、骨が脆くなる人が増え、入院して治療する人も多くなり、そのピークは70歳代になります。これは、運動器の耐用年数よりも寿命の方が延びていることを示しています。このまま現状の生活習慣を続けていれば、寿命まで運動機能を維持することは困難だと言えるでしょう。年齢を重ねても健康でいたい。要介護や寝たきりにならずに自立した生活を送りたい。という願いは万人の願いでもあります。その願いを支える土台が、「運動器の健康」です。自分で身体を動かすことが、健康寿命の延伸につながるのです。
 


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ロコモとアクアエクササイズ(水中運動)

  アクアパワーを活用する水中歩行や水中体操は、歩行障害に対するエクササイズとして高い効果が期待できます。特に、後方歩行や側方歩行を取り入れたエクササイズは、様々な部位の筋力強化が可能です。特に、後歩きでは、後方からの水流抵抗により、腰痛予防に効果が見込まれます。このように歩く方向に変化をつけることで選択的な筋力トレーニングが可能となり、膝関節障害の予防や転倒予防に効果が見込まれます。水中運動は、リハビリテーションや健康増進プログラムとして多彩な効果があり、誰にでも無理なく出来て、楽しく続けられる全身運動です。
 ロコモの予防にも是非とも活用して頂きたいお奨めエクササイズです。
 


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